鉄骨か木造か…
2022年4月21日

私は、福祉施設は重量鉄骨造で設計することが多いですが、今回は木造軸組み工法で設計しました。木造軸組み工法はいわゆる専用住宅で採用されることが多い工法です。
【重量鉄骨造のメリット】
・柱、壁の無い大空間が作りやすい。
・耐火建築物にしやすい。
【木造軸組工法のメリット】
・鉄骨造に比べ安価(基礎形式が浅く済む等)
・工期が短く済む(設計期間や鉄骨の発注を考慮して)
すごくおおざっぱに言うとこのような感じです。
ただし、これらのメリットデメリットは、建物形状や仕様、設計者・施工業者の特性、地域性、建物用途他各種条件によっては逆転することもあります。
例えば、予算さえかければ、木造でも大スパンができるし、鉄骨造が得意な会社ならば、木造よりも早く安く建てることができます。
また、すごく表面地盤が悪い場合は、木造の方が基礎補強費用が高くなったりします。
建物全体の大きさにもよります。
木造の方が工期が短いと書きましたが、大規模な建物の場合は、むしろ鉄骨造で多く使われる「軽量間仕切」の方が早かったり。
その為、詳細にはその都度判断が必要です。
建物構造は、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造だけでなく、それらの中間的な工法や特殊なものもありますので、計画の際には建築士にご相談ください。
(2021年4月15日ブログより抜粋)